「ニーサって一体何?」
まわりではよく聞くけれど、今更聞きづらいし、、
ネットで調べても良く分からないし、、
誰に聞いたら良いかも分からない。。
そんな方も多いのではないでしょうか
今回はそんなニーサについて、初心者向けに分かりやすく解説をしていきたいと思います。
目次
NISA(ニーサ)とは?
NISA(ニーサ)は、かんたんに言えば、利益に税金が掛からない投資です。
通常、株などに投資をして、安い時に買って、高い時に売ることができれば利益が生まれます。
この利益に対して、約20%の税金が掛かるのですが、NISAの場合これが掛かりません。
元々イギリスにISAという制度があり、これをお手本につくられたものです。
日本は投資よりも貯蓄をする人の割合が圧倒的に多く、そうすると経済にお金が回らないので
景気を良くする為にも、みんなでもっと投資をしましょう!という事で2014年から始まった制度です。
2014年時点から比べて、日経平均株価と呼ばれる日本の代表的な株価の平均は約2倍になっておりますので
その点では上手くいっているのかも知れませんね。
「もう日本では投資をしても税金が掛からないという事?」
とお思いの方もいらっしゃるかも知れませんが、そういう訳ではありません。
NISA口座というのを開設して、その中で取引できる投資対象だけが非課税になります。
株式や投資信託を売買する際には、証券口座というものを開設して、その口座内に入金をすることで売買可能になります。
その口座の種類として、NISA口座というものが存在していて、その口座内の売買であれば利益が非課税になります。
いくらまで非課税なの?
NISA口座で投資をすると、投資をした分は非課税になりますが、NISA口座であれば、いくらでも投資できる!という訳ではありません。
NISA口座で投資をできる上限は年間で120万円になります。
年間120万円以上を買い付ける場合には、課税口座(普通の口座)での取り扱いとなって、税金が発生してきてしまいます。
これ以上の金額で投資をしたい!という方は注意が必要ですね。
いつまで税金が掛からないの?
NISA口座内であれば税金が掛からないのであれば、ずっとNISA口座で良いではないか!
とお思いの方もいらっしゃるかも知れませんが、NISA口座で税金が掛からない期間には限りがあります。
最長で5年間です。
5年の間は、売買して利益が出たとしても非課税(税金が掛からない)になります。
この5年間は、売った時の利益だけでなく、配当などの収入も税金は掛かりません。
「たった5年間で終わりなのか」というと、1年間に投資したものが、5年間非課税というだけであって
翌年投資したものは、更にそこから5年間非課税になります。
投資可能期間は2023年までですので、2023年に投資をしたものが、2027年まで非課税という事になります。
この記事を書いているのが、2021年なので、あと2年で終わってしまいます。
5年間経過したらどうなる?
NISA口座で投資したものが、5年間経過するとどうなるのでしょうか?
選択肢は3つあります。
売却する
1つ目は、売却するという方法です。
一番シンプルな方法ですね。
もし利益が出ていたとしても、税金が掛かることはありません。
大きく利益が出ていて、その利益を確定したいという時はこの方法が一番になります。
課税口座に移す
もちろん、その後も持ち続ける事も可能です。
その場合、課税口座に移す、というのも1つです。
同じ証券口座内の、課税口座に移すことになりますが、もちろんその後売却して利益が出てしまったら、その利益に税金が発生します。
NISAは投資なので、もちろん損をする可能性もあります。
一般口座では、持っている株で利益が出ている場合は税金が発生しますが、
NISA口座で持っていた株を、課税口座に移して、その株が赤字(買った時よりも損している状態)だった場合、利益が出て黒字になっている株と、その利益と損失を相殺する事も可能です。
これを損益通算と言います。損益通算は、NISA口座と課税口座ではできないので、注意が必要です。
なので、課税口座に同時に株を持たれている場合には、あえて一般口座に移すという方法もあり得ると思います。
ロールオーバー(繰越)
3つ目は、ロールオーバー(繰越)をするという方法です。
今年で5年経過してしまう!という場合でも、翌年のNISA口座に繰り越しをすることも可能です。
繰り越しをすれば、翌年からまた5年間非課税期間がスタートしていきます。
必ずしも、5年間で終わり、という訳ではないんです。
5年間の間で利益が出ているけど、今後も利益が大きくなる可能性がありそうな場合や、
もう少し待てば利益が出そうな場合などは、ロールオーバーをする方が良いかも知れません。
NISA自体が2023年までなので、それ以上はロールオーバーすることはできませんが、
実はこのNISA制度は2024年から新NISAとして、更にロールオーバーする事も可能になりました。
新NISAとは?
2024年以降の新NISAは、投資可能期間が2028年までとなっております。
投資可能額は年間で122万円、更に2階建ての制度になっておりますので、今のNISA制度よりも更に複雑です。
現行のNISAよりも、リスク商品が除外されているものの、新たに新NISAを活用する場合には、
2階建て部分で個別銘柄を投資するには、1階建て部分で投資信託などを購入している必要があるなど、
何とも分かりづらい仕組みになっているので、果たしてうまく利用が広がっていくのかは疑問です。
現行のNISAからロールオーバーする場合には、上記の制限は緩和されるようなので、そういった意味では今のうちからNISAをスタートしておくのはアリかもしれませんね。
つみたてNISAとの比較
NISAはここまでお話した一般NISAの他に、つみたてNISA、ジュニアNISAなどがあります。
つみたてNISAが一般NISAと異なる点は大きく3つです。
非課税期間が長い
一般NISAの非課税期間は5年間、投資可能期間は2023年まででしたが、
つみたてNISAの場合は非課税期間は20年間、投資可能期間は2037年です。
更に、新NISAになると、投資可能期間が5年間延長されますので、いずれにせよ、税金が掛からない期間はつみたてNISAの方が長いのです。
年間40万円まで
ここまで聞くと、「どう考えてもつみたてNISAの方が良いではないか!」と思われるかも知れませんが、つみたてNISAのデメリットは、一般NISAと比較して、年間の投資可能額が低いのです。
一般NISAが120万円であるのに対して、つみたてNISAは年間40万円です。
一般NISAに対して3分の1の金額のみになります。
投資商品が限られている
一般NISAの場合は個別銘柄なども含めて、種類豊富な投資先がありますが、つみたてNISAは一般NISAに比べると投資商品は少なくなります。
年間40万円しか投資できないので、そもそも投資できる商品が少ない、というのもあると思いますが、
金融庁の基準を満たした商品が厳選されているので、比較的安全な投資先が多いとも言えます。
つみたてNISAと一般NISAどちらを選ぶべき?
ここまでご覧いただいて、それぞれの概要は理解できたかと思います。
それぞれメリットとデメリットがありますので、「両方やればいいんだよね?」とお思いかも知れませんが、そういう訳にはいきません。
つみたてNISAと一般NISAは基本的には併用ができず、どちらかを選ぶ必要があります。
では、どのような観点で選択をするべきなのでしょうか?
様々な考え方があると思いますが、基本的には初心者の方はつみたてNISAからスタートするのが良いかと思います。
つみたてNISAは比較的安全な投資先が厳選されている上に、長期間積み立てをすることができるので、大きく損をする可能性は低いです。
投資の基本は安く買って高く売る事ですが、今が高いのか安いのかは誰にもわかりません。
しかし、毎月一定額を買い続ける事ができれば、相対的に株価が安い時には沢山買う事ができますし、
株価が高い時にはあまり買わずに済みます。
上記の理由から、長期で積み立てをすればするほど、損をするリスクは軽減されていくのです。
このような考え方をドルコスト平均法と言います。コツコツが勝つコツですね。
NISAもあくまで手段です。ご自身の投資経験や、ライフイベント、家計の状況などによってもどちらを選ぶべきかは変わってきます。
ご不明なことはファイナンシャルプランナーの方にご相談してみてくださいね。