生命保険は見直し必要?

「生命保険は見直しが必要だと、よく言われていますが、本当にそうなかな?」

そんな風に思われている方も多いと思います。

携帯電話のように、どんどん良い商品が生まれて行っているので、時代に合わせて切り替え続けた方が良いものなのでしょうか?

本日はその疑問について検証していきます。

理想は見直しをしない事

ずばり結論から言えば、理想は切り替えをしない方が良いケースが多いです。

理由は大きく分けて2つあります

保険料は年齢が上がるほど、高くなる

病気になったり、万が一が起きる可能性は、年齢が上がるほど増えていきます。

保険料は万が一があった時にお金がもらえるものなので、年齢が上がれば上がるほど、保険料は高くなるものなのです。

では、もしある程度の年齢になってから、保険を切り替えるとしたら、同じ保険内容だったとしても基本的には保険料が上がってしまいます。

保険の中には、保険料が契約時から一生涯変わらないタイプの保険もありますので、そのようなものを選んでいただくのであれば、保険は切り替えずにそのままにしておいた方が、安くなることが多いのです。

予定利率がどんどん下がっている

保険会社は保険料として預かったお金を、保管しているのではなく、公社債などの投資先に投資をする事で、運用して利益を出しています。

その保険会社の運用利率の事を予定利率と言いますが、保険会社の商品内容は、この予定利率の影響を大きく受けます。

予定利率が高い方が、同じ保障でも保険料は安くなりますし、積み立て型の保険の場合、この予定利率によって、満期になったときに受け取れる金額や、解約をした時に受け取れる金額は大きくなります。

そして、この予定利率は今のところ下がり続けているので、昔の保険の方が予定利率が高く、良い内容だった、という事も多いのです。

携帯電話などとは違い、保険に関しては内容が悪くなってしまうケースもあるのです。

見直しが必要なケース

上記の理由から、基本的には見直しをしない方がよいのですが、

もちろん、逆に見直しが必要なケースもあります。

他の保険の方が内容が良い可能性もある

もちろん、同じ保険であれば、年齢が若い方が保険料は安く、昔の方が予定利率が高い事が多いのですが

保険会社によっては、商品によってはどんどん良くなっているケースもあります。

特に医療保険などは、保険会社によって保険料が大きく異なるケースもあるので

20代から入り続けている方でも、40代になって同じ内容に切り替えても安くなるケースもあります。

また、医療保険は保険会社からすると非常に儲かりやすい商品です。

なので、その分沢山のCMが流れていたりする訳ですが、想定よりも入院者数が少なかったり、保険金を受け取る人が少なければ、その分保険料が安く済むので、他社と比較して保険料を安くしていっている保険会社があるのも事実です。

余計な特約が付いている

保険は主契約と呼ばれるメインの保障の他に、特約と呼ばれるオプション保障がついているケースがほとんどですが

この特約が、「どういう保障なのかそもそも良く分からない」という方が非常に多いです。

もちろん、必要な特約もありますが、「よく考えると必要ないな」という特約もあります。

主契約だけを外すことは不可能ですが、特約だけを外すことはできるので、

余計な特約がもしあれば、その部分だけでも見直すことで、保険料が安くなる可能性もあります。

ライフプランの変更、ライフイベントの変化

保険はあくまで手段です。

万が一の保障や、将来必要なお金を確保するための貯蓄の手段として、活用する事ができます。

万が一の保障は残された家族の為に必要なものになりますので、結婚、出産、住宅購入などライフイベントが変化すれば

必要な保障が変わる可能性があります。

また、例えば転職をした場合などは、会社によって健康保険などの社会保険の内容が若干異なることもあるので、「今まで医療保険が必要だったけど、そこまで必要なくなった」というケースもあり得ます。

収入の増えて、今まで以上に貯蓄ができるようになることもあると思います。その場合には貯蓄性の保険を活用していく方法もあります。

もし見直す場合は注意が必要

保険の見直しをする場合に注意したい点は大きく2つです。

先に解約をすると切り替えができない可能性がある

保険に加入する場合は、健康告知というのが必要になります。

持病があったり、入院歴があったりすると、保険に入れない可能性があるのです。

もし、今以上に良い保険があったとして、その保険に切り替える為に、今の保険をすぐに辞めてしまうとどうなるでしょうか?

万が一、新しい保険が告知などが原因で入れなかった場合、何も保険が無い状態になってしまいます。

保険を切り替える場合、仮に1か月だけ二重で保険料が掛かってしまうとしても、新しい保険が成立してから、今までの保険を解約するようにした方が良いかと思います。

同じ保険会社で見直しをする場合には注意

「今入っている保険よりも保障の内容が良くなったので、切り替えましょう」という話を保険会社の方がお話してくださった場合、注意したい点があります。

それは、今の保険の解約返戻金を新しい保険の保険料に充当される場合です。

保険の中には積立タイプのものもあります。積立タイプのものは、解約したらお金が一部、もしくは払ったお金と同額以上に返っていきます。

これを解約返戻金と言いますが、新しい保険が今以上に良い保障内容で、保険料が今までよりも安くなっている場合、もしかしたら、その解約返戻金の一部が使われてしまっている可能性があるのです。

もちろん、それでも切り替えた方が良い可能性もあるので、十分に検討が必要です。

そもそも見直しをした方が良いのか?

それとも見直しをしない方が良いのか?

するとしても今なのか?

全てはその人の状況によっても変わってくるので、

ご自身だけで判断せず、担当のファイナンシャルプランナーに相談されることをお勧めします。