【定期保険とは?】他の保険との違いをわかりやすく解説

生命保険はとにかく種類が多く、複雑なので、正直よくわからないという方は多いのではないでしょうか?

特に1種類なら良いですが、複数の保険が合わさって創られている保険も多いので、非常に分かりづらいです。

今回はその中で、定期保険というものについて、わかりやすく解説をしていきたいと思います。

生命保険の種類は大きく3つだけ

生命保険が非常に難しい理由の1つは、その種類の多さです。

ご自身が加入されている保険が、そもそもどのような種類の保険なのかを理解されていない方も多いと思います。

そんな複雑な生命保険ですが、大きく分けると3種類しかありません。

1.定期保険

2.養老保険

3.終身保険

上記の3つです。

本日はその中の定期保険について解説をしていきます。

定期保険とは

定期保険とは、その名の通り、期限が定められた生命保険です。

例えば、60歳までの定期保険であれば、60歳まで保障が続きますが、それ以降は保障は無くなってしまいます。

定期と名の付くもので言うと、通勤などに使う定期券などを想像していただくとイメージしやすいと思いますが、定期券と同じように期限後も継続したい場合には、一般的には更新できるものが多いです。

しかし、定期券と決定的に異なるのが、定期保険を更新する場合には値段が上がります。月々の保険料が上がるのです。

生命保険は亡くなった時のための、残されたご家族の為の保障ですが、万が一が起こる確率は年齢が上がるごとに当然上がっていきます。例えば、年齢が上がれば病気になる確率も多くなりますし、それに伴って亡くなる確率も上がります。

ですので、定期保険は更新のたびに保険料が上がっていくのです。

定期保険の最大のメリット

定期保険の最大のメリットはずばり、安い事です。

養老保険や、終身保険に比べて、同じ保障を得ようと思ったときに、保険料が安くなります

例えば、1000万円の保障を得ようと思ったときに、養老保険や終身保険と比べると保険料は安くなります。

定期保険の最大のデメリット

定期保険の最大のデメリットは何か?と言えば、それは掛け捨てになってしまう事です。

掛け捨てとは、万が一が起これば保険金としてお金をもらえますが、何もなければそのお金は戻ってこないという事です。

何もなければ戻ってこないので、その分安くなっていますが、満期になった(保険が終了した)直後に亡くなってしまうと後悔してしまいそうですよね。

前述の通り、そのまま保険を継続したい場合には更新をする事もできますが、更新にも限度があるので、何歳まで更新可能なのかも確認する必要があるでしょう。

定期保険が悪い保険である、という事ではなく、安いメリットもありつつ、掛け捨てになってしまい、更新のたびに保険料は上がっていく保険である、という事を認識しておくことが大切です。

定期保険のメリットを最大限発揮する方法

定期保険のメリットは安い事である。とお伝えしましたが、この定期保険を更に安くさせる方法があります。

一般的な定期保険の特徴として、一定期間の保障が同じである、という点があります。

例えば、30歳から60歳まで3000万円の保障がついている保険であれば、30年間は変わらず3000万円の保障になります

しかし、この保険に入っている目的が残されたご家族への生活の保障であれば、必ずしも最初から最後まで3000万円の保障が必要とは限らないですよね?

例えば、お子さんがいるご家庭であれば、万が一が起きたときに困るのは教育資金です。生まれたばかりのお子さんが、これから幼稚園に入って、小学校に入り、中学高校、そして大学と進学していくまでに掛かる費用は平均で、オール国公立で約800万円、オール私立で約2200万円と言われています。(※出典:文部化科学省ー教育費負担

この金額は全ての学校教育費に掛かる金額なので、例えば、お子さんが0歳の時点で、残り必要な教育資金と、10歳の時点で、残り必要な教育資金は異なります

では、お子さんが大学卒業直前の時点で、2000万円の保障が必要でしょうか?

目的が教育資金であれば、必要ない、という事になります。

という事で、一般的には必要な保障額と言うのは、だんだん少なくなっていくはずなのです。

そう考えると、最後まで保障額が変わらない保険は、必要以上に保険に入る事になる可能性があります。

当然、その分の保険料が掛かっている訳なので、少し勿体ないですよね。

という事で、できる限り無駄を少なくした保険がいわゆる、収入保障保険と呼ばれるタイプの保険です。

定期保険の代わりに、収入保障保険に加入する事で、さらに保険料を安くする事ができます。

収入保障保険とは?

収入保障保険は、前述の通り保障額がだんだんと少なくなっていく保険です。似たような保険に逓減定期保険という保険もありますが、今回は収入保障保険について話します。

収入保障保険はその名の通り、収入を保障するイメージの保険です。

例えば、万が一ご主人が亡くなってしまった場合、遺族年金などもありますが、本来受け取るはずだった収入はその後は無くなってしまいますよね?

そこで、保険会社が天国のご主人の代わりに、残されたご家族に毎月収入を運んでくる、というイメージの保険です。

亡くなってしまった時点から、毎月一定額を満期になるまで、残されたご家族が受け取ることができるのです。そのお金を生活費や、教育費に充てて頂く事ができます。

満期になるまで、一定額が毎月受け取れる保険ですので、契約直後に亡くなるとトータルで沢山保険金を受け取る事ができますし、満期直前に亡くなると、あまり保険金が受け取れないというイメージになります。

「満期の一か月前に亡くなったら、一か月分しかもらえないの?」とお思いの方も多いと思いますが、収入保障保険には最低保障額というのが通常決まっているので、例えば最低200万円は受け取れるなどの保障があるのが一般的です。

また、毎月受け取るのはじれったいので、残り分を一括で受け取るという事もできますが、その場合は毎月受け取る場合よりも受け取れる保険金は少なくなってしまいます

いずれにせよ、収入保障保険にした方が、一般的な定期保険よりも保険料は圧倒的に安くなります。

切り替えには注意が必要

定期保険よりも収入保障保険が良いならすぐにでも切り替えよう!とお考えの方は注意が必要です。

必ずしも安くなるとは限らない

まず、保険会社は預かった資産を運用して利益を得ていますので、保険によって予定利率というものが決まっています。

この予定利率が高い保険は保険料が安くなるのです。

つまり、昔から入られていて、非常に予定利率が高い保険の場合には、収入保障保険に入るよりも保険料が安く済む可能性もあります。切り替える前に、どのくらい保険料が変わるのかは確認する事が大切です。

健康状態次第では切り替えられない

保険に加入するには、健康状態の告知をする必要があります。

保険会社としては、なるべくリスクの低い方に加入をしてもらいたいので、健康状態によっては加入できない可能性もあります。

別の保険に切り替えるからと言って、現状の保険をすぐに解約してしまって、新たな保険に健康状態の問題で入れなかった場合、何も保険が無い状態になってしまいます

先に新しい保険の切り替えができるかどうかを確認した上で、前の保険を解約される事をお勧めします。

解約返戻金がある可能性がある

定期保険は基本的に掛け捨てですが、他の特約の保険などとの兼ね合いで解約返戻金が発生している可能性があります。解約返戻金とは、その名の通り、解約したら戻ってくるお金です。

払込保険料に対する、解約返戻金の割合を解約返戻率と言いますが、返戻率は一定ではなく、通常、払込満了になるにつれて、高くなります。

返戻金によって、すぐに切り替えるよりも、しばらくしてから切り替えた方がお得な可能性もありますので、その点も注意が必要です。