家を買うとき、車を買うとき、大学に通う時…人生には何度かお金を借りるタイミングがあると思います。
いわゆる「借金」というやつですね。
時に日本人の方は「借金」に対してあまり良い印象を持っていないそうですが、
世の中には良い借金と、悪い借金という物が存在しているのはご存じでしょうか?
今回はいつかは考えなくてはならなくなる時が来る借金について解説していきます。
目次
良い借金とは?悪い借金とは?
まず「良い借金」に分類されるものの特徴を見ていきます。
・低金利である
・事業や投資のために行うものである
・返済計画に基づいた無理のない借入である
上記に該当するのがいわゆる「良い借金」というものに分類されます。
例えば会社で考えてみたら無借金経営もできるかも知れませんが、大きな事業を起こす場合は自前の資金だけでなく借金をしなくては事業を行うことができないかも知れません。
他にも会社だけではなく、日本国家も国債という借金をして1,000兆円単位で借金をして国家を運営しているのです。
借金と聞くとあまりいいイメージが無いかも知れないですが、実は身近に存在している訳ですね。
良い借金について解説しましたが、逆に悪い借金も解説していきます。
・高金利である
・生活のための借金である
・返済計画が無く無計画に借りてしまう
このような条件に当てはまる物が悪い借金です。
マイホームや自家用車などは資産価値があるので売却して借金を整理することができます。
しかしどんな物でも良いわけでは無く、売却によって残債を返すことができるような借入をすることが重要です。
他には収益不動産賃貸マンション経営なども該当します。
こちらも不動産賃貸マンションであれば何でも良いかというとそうではありません。
入って来る家賃収入でローンの返済が十分にまかなえるような計画であることが条件となります。
中には経営が立ち行かなくなり、毎月マイナスを発生させてしまう物件も存在しております。
不動産の購入については高額な取引となりますので、身近なファイナンシャルプランナーの方と十分に計画を練ってから購入されることをお勧めします。
投資と投機の違い
投資のための計画的な低金利の借入は良い借金とお伝えしました。
しかし投資と思っていたとしてもそもそも投資では無いものも世の中にたくさん存在しておりますので要注意です。
例えばFXや株式の信用取引など短期的な利益を追求する物はギャンブルと同じ投機です。
長期安定的に利益を得る投資ではありません。
そのような物に借金をしてお金を突っ込んでしまうと、ほとんどの場合、損をして借金が膨らむ可能性が非常に高いので注意が必要です。
借金をすることのメリット
良い借金、悪い借金について解説してきましたが、そもそも借金をすることによってどのようなメリットが受けられるのでしょうか?
家を購入することを例に挙げてみましょう。
仮に借金をするのは嫌なので、住宅ローンを組まずに家を買うとすると一体どうなるでしょうか?
25歳から将来家を購入するために貯金を始めたとします。
コツコツ毎月7万円積み立てをして35年経った60歳で家の購入資金約3,000万が貯まります。
無事に住宅ローンを組むことなく家を購入することができるようになりました。
ですが35年間貯蓄をして、定年を迎えた時にようやく念願のマイホームが持てることになります。
さらにマイホームを購入するまで当然他の住む場所も確保しないといけません。
マイホームを購入するための毎月の貯蓄7万円とは別に、同じくらいの金額の賃貸住宅の家賃も支払い続けないとなりません。
そうすると結局のところ倍の6,000万くらい必要になってきますので、現実的ではないですね。
一方、住宅ローンを使ってマイホームを買う場合はどのようになるでしょうか。
25歳で無事に住宅ローン組んで購入することができました。
返済額は金利がかかってきますので毎月の貯金額よりも多い毎月8万円だったとします。
もちろん毎月返済を35年続けていく必要はあります。
購入してすぐにその家に住むことができるので、住宅ローンを借りずに貯金して家を買う場合のように別途家賃はかかりません。
そうすると毎月の負担は、貯金して家を買う場合の半分の3000万円だけということになる訳ですね。
そして60歳でローンは完済となり老後に借金は残りません。
住宅ローンを組む場合と組まない場合で、住み始めるまでに35年も時間的な差が生まれる訳です。
このように借金は、時間を買うことができる訳ですね。
クレジットカードの損する使い方その1 キャッシング
またみなさんが普段使用しているクレジットカードについても身近にある借金ということで同じく解説していきます。
クレジットカードはポイントが貯まったり、各種サービスが受けられたりと便利なツールですが、使い方によって損をする場合もあります。
クレジットカードの損する使い方の1つ目は、キャッシングです。
キャッシングとはクレジットカードの利用枠内でお金を借り入れることで、一般的に高い金利がかかってきます。
利息制限法という法律に基づいて借入金額に応じて変わりますが、下記のように上限金利が設定されています。
キャッシングの金利は多くの場合15%以上とかなり高い金利ですので、返済計画に基づき早めに返すことが重要です。
クレジットカードの損する使い方その2 分割払い
キャッシング同様にクレジットカードの損する使い方の2つ目が分割払いです。
具体的に言えばカード決済で支払った代金を「3回以上」に分けて支払うことです。
分割払いはカード決済時に選択した回数に分けて支払う方法です。
なぜ分割払いが損なのかと言うと、金利12%から15%が本来の決済代金に上乗せされるためです。
そのため基本的には1回払いあるいは2回払いで済ませて置くようにしましょう。
クレジットカードの損する使い方その3 リボルビング払い
クレジットカードの損する使い方のその3は、リボルビング払い、いわゆるリボ払いです。
リボ払いとはカード決済で支払った代金を、分けて支払う分割払いの一つになります。
分割払いでは支払い回数を決めて支払金額を決めていました。
しかしリボ払いの場合は逆に月々の支払い金額を決めるという特徴があります。
例えば毎月1万円を選んだ場合、完済されるまで1万円の支払いが続きます。
利用残高にかかわらず、毎月の支払い金額を一定にできますので、たくさん買い物をしても支払額は上がりません。
ただ利用残高が膨らんでいけば支払い回数は当然長くなっていきます。
そしてリボ払いの金利も12-15%程度と非常に高いことが多く損する使い方となります。
ですので、リボ払いで買い物を続けていくと、支払っても支払っても返済元本が減らないという事態に陥りかねないのです。
リボ払いの返済は毎月一定額で、高額を利用しても少額の支払いで済むことから手を出してしまうことが少なからず見受けられますが支払がいつまで経っても終わらないということになってしまうことがあります。
クレジットカードを始め使い方一つで良い物にも悪い物にも変わってしまう借金、自身の目指す物に適しているのか?そこに対して計画があるか無いかが非常に重要ですので、転ばぬ先の杖ともいえるファイナンシャルプランナーの方に相談するのをお勧めします。