【コロナバブルとは?】株価の値動きからわかりやすく解説

最近ニュースで見かけるコロナバブルという言葉、

「コロナなのにバブルってどういうこと?」

と思いますよね。

今回はコロナバブルについて、株価の値動きからわかりやすく解説していきたいと思います。

コロナバブルをわかりやすくいうと

コロナウィルスの影響で実態の経済よりも株価等が上昇してしまっている状態

のことを言います。

2020年のコロナウィルスの影響により、全世界が金融緩和に走らざるを得ない状況になりました。

ダイアグラム, タイムライン

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出典:Nikkei Style

こちらもニュースでよく聞く言葉の金融緩和。

大まかにいうと、

世の中にたくさんお金を出回らせて、私たちや会社がお金を使うようにして景気を刺激するために行う施策

のことを言います。

コロナウィルスによる不景気を何とかしようと

アメリカをはじめとする各国の政府が金融緩和を始めました。

ですが国民は緊急事態宣言等の影響で、旅行にも外食にも行けないので、

金融緩和によって世の中に沢山出回ったお金がどこに向かったかというと、たくさんの人が株式を買い始めたんですね。

株価は需要と供給により価格が決まるので、

たくさんの人が株を買い始めれば、株価はそれだけ上がります。

このように不景気にも関わらず株価が高いという、

いわゆるコロナバブルが発生しました。

アメリカで時価総額の大きい主要500社を対象とした指数で、

アメリカ株全体の相場の動きを表すS&P500の推移を例に挙げると、

グラフィカル ユーザー インターフェイス, グラフ

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出典:Goolge Finance

コロナウィルスの影響で2020年に一旦下がったものの、

コロナ以前の2019年と比較をすると、異常な推移で上がっていることが分かりますね。

例としてアメリカを取り上げましたが、

日本の有名企業225社の株価平均を示した指標の日経平均株価

金融緩和の影響を受けて異常な推移をしています。

グラフィカル ユーザー インターフェイス, グラフ, アプリケーション

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出典:Goolge Finance

日経平均株価がかつてのバブル絶頂期であった1990年と同じくらいの3万円台まで迫ってきています。

数値だけ見てもピンとこないかも知れませんが、

1990年にバブルが崩壊してから、失われた30年といわれているような

現在の経済状態でバブル絶頂期と同じ水準で日経平均株価が推移しています。

それだけ実態の経済と離れた株価になってしまっているということですね。

コロナバブルとテーパリングとは?

このように金融緩和によって起こったコロナバブルに対応するため、

アメリカ中央銀行の米連邦準備理事会(FRB)は

「テーパリング」と呼ばれる施策を実行することとしました。

テーパリングとは直訳すると、「先細り」という意味で、金融緩和により

たくさん出回らせたお金を徐々に回収していくことです。

FRBの使命は雇用の最大化と物価の安定FRBは金利を上げ下げしたり、マネーの供給量を調節したりすることで、雇用の最大化と物価の安定という使命の達成を目指す。FRBの金融政策の方針を決定する会合が、米連邦公開市場委員会(FOMC)だ。FRBは、景気が悪くなると「金融緩和」というアクセルを踏み、景気が過熱すれば「金融引き締め」というブレーキを踏む。

日本経済新聞
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出典:日本経済新聞

走っている車を例に挙げると、速度が遅すぎても、速すぎても

交通事故を起こしてしまいますね。米連邦準備理事会(FRB)は、

失業者の急増や株価の暴落のような、経済的な事故が起こらないように

アクセルとブレーキを使い分けている訳です。

同じく高速で走っている車のブレーキをいきなり踏み込んこんでしまっても

交通事故が起こってしまいますね。この「テーパリング」という施策は、

一気にブレーキを踏みこんで急停車させるのではなく、

徐々にアクセルの踏み込みを弱くすることによって

スピードを下げていくようなものになります。

お金の供給量を徐々に少なくすることによって、

徐々に経済を正常化しようとしています。

グラフ, 棒グラフ

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出典:日本経済新聞

ということで現状では株式市場が高騰していますが、

徐々に株高が落ち着いてくるのではないかと予測されています。

そのため高騰しているからと売却益を狙って飛びつくのはリスクがある

ということですね。

コロナバブル下での資産運用の考え方

株式市場がどうなるかは誰にもわかりません

株式も欲しい人が多ければ、価格は上がりますし、

逆に欲しい人が少なくなれば、価格は下がります。

価格は需要と供給によって、値段が都度変化していくわけですね。

現在はコロナバブル下で株式市場が高騰していますが、

一部は安定した、利息等のインカムゲインへシフトする事も重要です。

インカムゲイとは、株式や債券などの資産を持つ事で

得られる収益のことを言います。例えば、株式では配当、預金では利息、

不動産では家賃がインカムゲインとなります。

持つ事で得られるインカムゲインに対し、

資産を売却することで得られる収益のことをキャピタルゲインといいます。

同じ株式でも配当はインカムゲイン、売却した時の利益はキャピタルゲインとなります

それでは何故一部は安定したインカムゲインにシフトするのが重要なのかというと、

株式のような価格変動がするものを、底値で買うのも、高値で売り抜けるのも

不可能だからです。投資の格言で「頭と尻尾はくれてやれ」というものがあります。

魚を頭と尻尾まで食べようとするのは欲張りすぎるので、

欲張らずほどほどで良し、とするべきということですね。

ただ株式のような変動するものを全部売ってしまうと、

売ってから更に価格が上がったら、損した気分になる訳です。

かといって全部保持して価格が下がったら、

ちょっと売っておいたら良かったとなる訳です。

一番いいのはちょっとずつ売却する事です。

もし株価が下がってしまったら、「ちょっと売っておいてよかった」となります。

ちょっとずつ売却してさらに上がったら、「ちょっと持っておいてよかった」となる訳です。

ちょっとずつ売るというのがストレスのない売り方になります。

そしてすでに投資をされている方は欲張らずに

一部は安定した利息などのインカムゲインに

シフトするのが良いのではないでしょうか。

お金の貯め方は大きく分けて以下の3つがあります。

  1. 元本保証型

銀行預金のように、

運用期間すべてにわたり元本の額が減らない(元本割れしない)ものを言います。

  1. 元本確保型

保険や定期預金のように、お金を保険会社や銀行に託して運用してもらいます

満期が来る前に解約をしてしまうと、元本割れを起こしてしまうことがあります

  1. その他の投資

株式や投資信託、あるいは暗号資産のように高い収益性が期待できるものの、

購入した価格よりも低い金額になってしまう、元本割れのリスクがあります

どれが一番優れているというわけではなく、

目的に応じてバランスよくお金を貯めていくということが重要です。

人生で必ずかかって来るようなお金、

例えば結婚費用や、子供の教育資金、老後の生活費は

①と②で貯めて欲しいと思います

その中でも5年以内に必要なお金は、増えないものの、

いつでも引き出せる銀行預金の①に。

5年以上先に必要になるものの将来必ず必要になって来る、

子供の教育資金や、老後の生活費はすぐには取り出せないものの、

満期が来たら確実に増えている②に

人生で必要なお金が確保できてから余剰資金で③をという順番で

進めるのが良いと思います。

今回お話しをした株式は③の部分にあたります。

まとめ

コロナバブルの影響で普段株式の取引等を行わない方も、上がっているからといって、

短期的な利益を求めて、株式投資に走らないようにしてください

短期的な売買で利益を上げようとするのは、

競馬や麻雀のようなギャンブルと変わらず投機になります。

あくまでお金は手段ですので、

結婚、出産、老後資金等、自分のライフプランに

必要なお金が確保できてから余裕資金で行うものが、

元本割れのリスクがある投資を行う順番になります。

まずは自分の人生にいくらお金がかかるのか?

というところを整理した上で、必要なお金を準備できてから

始められるのが良いと思います。
まずはFPさんにプランニングを受けた上で、投資を検討してみて下さいね