住宅ローンは繰り上げ返済すべき?

人生最大の買い物と言っても過言ではないのが、マイホーム

そんなマイホームを購入する際にほとんどの方が組まれるのが住宅ローン

ある程度お金が貯まってきたところで、住宅ローンを繰り上げ返済するべきなのか?

それともそのままにするべきなのか?

今回は、住宅ローンの考え方についてお伝えしていきます。

住宅ローンは、10年間はそのままで

まず、住宅ローンを組むと、新築であれば最大年間40万円、中古物件の場合は最大20万円の税額控除を受ける事ができます。

税金は課税所得というものに税率を掛けて計算されますが、一般的な控除はこの課税所得が安くなることを言います。

一方”税額控除”の場合は控除額分だけ税金が安くなるので、節税効果が所得控除よりも圧倒的に高いのです。

住宅ローンを組んでいると、この税額控除を受けられるので、10年間は住宅ローンが残っていた方が得という事になります。

※令和3年契約の場合は13年間減税適用

では、10年経過したらどんどん繰り上げ返済していくべきか?というと必ずしもそうではありません。

他に運用先があれば、必ずしも繰り上げ返済必要なし

住宅ローンの金利は変動金利で0.5%ほど、固定金利でも1%ほどになっております。

いわゆるカードローンや、フリーローンなどの金利は15%~18%ほどしますので、住宅ローンの金利は他の借り入れと比べても圧倒的に低いです。

もし、住宅ローンの繰り上げ返済を頑張りすぎて、手元のお金が無くなってしまった場合、何かあってお金を借りたい!という状況になってしまったら、住宅ローンの金利よりも低い金利で借りてくることはおそらく難しいでしょう。

ですので、とにかく借金は嫌だ!と考えて無理に繰り上げ返済をするよりは、ある程度余裕を持って、預金をしておいた方がよいのです。

また、仮に住宅ローンの金利以上に運用できるものがあるとするならば、その金融資産に預けておいた方がお得という事になります。

例えば、2%でお金を借りて、1%で運用した場合、損をしますよね?

逆に、1%でお金を借りてきて、2%で運用できたらどうでしょう?

もしこれができるのであれば、借りれば借りるほど、得をすることになります。

1%の住宅ローンを借りている状態で、2%で運用できる金融資産があったとします。

繰り上げ返済をして、手元にお金が無くなってしまえば、この運用はできません。

一方で、繰り上げ返済せずに余ったお金で運用をすることができれば、実質1%でお金を借りてきて、2%で運用しているのと同じ効果になるのです。

つまり、住宅ローンの金利以上に、皆さんが高金利で運用できるのであれば、住宅ローンは繰り上げ返済するよりも運用した方がお得という事になるのです。

住宅ローンに限った考え方ではない

これは、住宅ローンに限ったことではありません。

運用金利よりも高い金利で借りる借金は悪い借金になります。

(例:18%の消費者金融で借りてきたお金を、0.001%の普通預金に預ける)

一方、運用金利よりも低い金利で借りる事ができれば、それは良い借金になります。

借入がいい悪いではなく、皆さんの状況に応じて変わってくるのです。

住宅ローンも、繰り上げ返済するべきかどうかは皆さんの状況で変わります。

手元のお金を使う予定があるのか?

資産運用できるとしたら利回りは何%ほどを期待できるのか?

などなど。

ご自身で考えるのが難しい場合は、ぜひFPさんにご相談してみてくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。